タニシ

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ボカロ嫌いが聞く『千本桜』

win10アップデート記念!スリープから復帰する度にワンアクション多くなってありが10(とう)!

射精以外で用途を見出だせないぐらいボーカロイドは嫌いなのですがあえて今回は特に歌詞の意味がいまいち謎な『千本桜』の歌詞について考察します。

ここでは作詞者の込めた意図を汲もうとは思いません。

あくまで「ボカロ嫌いからの視点」に拘ります。

 

初音ミク「千本桜」 - YouTube

大胆不敵にハイカラ革命
磊々落々 反戦国家

日の丸印の二輪車転がし
悪霊退散 ICBM
 
環状線を走り抜けて 東奔西走なんのその
少年少女戦国無双 浮世の随に
 
千本桜 夜ニ紛レ 君ノ声モ届カナイヨ
此処は宴 鋼の檻 その断頭台で見下ろして
 
三千世界 常世之闇 嘆ク唄モ聞コエナイヨ
青藍の空 遥か彼方 その光線銃で打ち抜いて
 
百戦錬磨の見た目は将校
いったりきたりの花魁道
 
アイツもコイツも皆で集まれ
聖者の行進 わんっ つー さん しっ
 
禅定門を潜り抜けて 安楽浄土厄払い 
きっと終幕は大団円 拍手の合間に
 
千本桜 夜ニ紛レ 君ノ声モ届カナイヨ
此処は宴 鋼の檻 その断頭台で見下ろして
 
三千世界 常世之闇 嘆ク唄モ聞コエナイヨ
希望の丘 遥か彼方 その閃光弾を打ち上げろ
 
環状線を走り抜けて 東奔西走なんのその
少年少女戦国無双 浮世の随に
 
千本桜 夜ニ紛レ 君ノ声モ届カナイヨ
此処は宴 鋼の檻 その断頭台を飛び降りて
 
千本桜 夜ニ紛レ 君が歌い僕は踊る
此処は宴 鋼の檻 さあ光線銃を撃ちまくれ
 
初音ミクwikiより抜粋
漢字が多いなぁ…読めないのもあるなぁ…って感じでとりあえずかっこいい言葉並べました印象があるのですが何かしらメッセージ性やらストーリー性があるのではないだろうか、と思います。
せめて納得できる要素がないとアンチは大人しくならないのです。
それを分かるんだよ!クソ信者共!
 
大胆不敵にハイカラ革命
磊々落々 反戦国家

 

「ハイカラ」の語源は丈の高い襟を英語で「high collar」と言うところから来ているそうです。

この言葉が明治時代に使われたこと、そしてPVが明治時代のような雰囲気を醸し出していることからつまり「ハイカラ革命」は「文明開化」 であり旧制のものをぶち壊してやるというアグレッシブな意思表明を歌詞の初っ端からしています。

急進派ですね。怖い。

っていうか磊々落々って何だよ。

  • 心が大きく、些細ささいなことにこだわらないさま。▽小事にこだわらず、さっぱりしている意の「磊落」のそれぞれの語を重ねて、意味を強調した語。

なるほど。「磊々落々 反戦国家」とは「とりま戦争反対←それな」みたいなノリを8文字の漢字で表しただけです。

 

日の丸印の二輪車転がし
悪霊退散 ICBM

 さて、この曲の中でまず最初に訪れるアルティメットなぞなぞ歌詞です。

自転車を転がしているのは分かるのですが何故悪霊退散?ICBM

後の歌詞に仏教的ワードが多く出てくるのに霊の存在を認めない仏教において「悪霊退散」というフレーズ。

ICBMに至っては大陸弾道ミサイルのことなので今までの明治時代ライクな雰囲気を一瞬にしてぶち壊しに来ています。

 

ここで考えなければいけないのは先程の歌詞との関連性です。

大胆不敵にハイカラ革命

私はこの歌詞を「旧制をぶち壊す意思表示」と考えました。

この曲における「旧制」とは江戸幕府ではなく「我々の常識」なのではないか、と思うのです。

つまりこのハイカラ革命によって我々の知らない世界が生まれてしまった、言わばパラレルワールドの曲であるとこの歌詞は示しているのではないでしょうか。

なんとなく「ハイカラ」という言葉やPVの雰囲気で明治時代だと錯覚していましたがその時代を「新時代の幕開け」の象徴として使ったように見えます。

そのことから「自転車乗りながらでも悪霊を追い払うことはできるしなんならICBMも撃てちゃうよ当たり前でしょ?君達古いね~」と言わんばかりに常識とは何かと訴えかけていると推測します。

 

環状線を走り抜けて 東奔西走なんのその
少年少女戦国無双 浮世の随に

 環状線、つまり円状の道路を走り抜くわけですから要は陸上のトラックを1周走るようなイメージです。そりゃ東にも西にも行きますね。特に意味はなさそうです。

少年~の件も先に挙げたハイカラ革命理論で行くと

新時代を切り開いていく少年少女達が『旧制』の大人達を次々と打ち負かしてゆくさま

であると解釈できます。ボカロ世代の方々に既存の音楽を潰して新しい時代を作って欲しいというメッセージのように思えます。そこそこ納得行くメッセージ性です。

その結果を表すのが「浮世の隨に」で

自分で考えることを知らない『旧制』の者達は俗世に従うしか能がない

と批判しているように見えます。辛うじて生き残った彼らの選択肢は新しい指導者に屈服しなければならない。そんなストーリーでしょうか。

こいついつも『旧制』に喧嘩売ってんな。

 

千本桜 夜ニ紛レ 君ノ声モ届カナイヨ
此処は宴 鋼の檻 その断頭台で見下ろして
 
三千世界 常世之闇 嘆ク唄モ聞コエナイヨ
青藍の空 遥か彼方 その光線銃で打ち抜いて

 

よく桜の下には死体が眠っているだの、桜は血を吸って色付くだの聞くと思いますがそれを上手く表現しています。
千本の桜が咲く程の死体────朽ち果ててゆく『旧い』者達の屍──があることを指しています。
そんなネガティブな語の次に来る単語は「夜」です。これもまたどこかしら死をイメージさせるものです。
そして極めつけは「君ノ声モ届カナイヨ」。死人に口なし。そこまで言うか。
新時代を作り上げた少年少女達は此処(俗世)で宴会を行っている一方彼らのある者は鋼の檻に囲まれある者は断頭台に立ちその時を待っている…。
改革には大きな犠牲を伴うということをサビで明確に表しています。血の流れない革命などないだ、と言わんばかりに。
 
皆が浮かれている中、この先を案じる者もいます。我々の世界は救われたが未だに苦しみ喘ぐ者が多くいる、ということに。しかし世界はあまりにも広すぎるためにそんな嘆きも蚊が鳴くが如し。あまりにも小さすぎるのです。
まだまだ世界は闇に閉ざされており皆が青く澄み渡る空を見上げる時は遠い未来の話なのだろう、ならばせめて希望の狼煙とならんこの銃をもってどうか一刻も早く平定の訪れんことを…。
 
こんなもんだろ。
2番以降はまた次回。