ボーダーブレイク衰退論
ゲームセンターにはボーダーブレイクっていうそれはそれはとても面白いゲームがあるんですけど稼働当初に比べると良く言えば落ち着いた、悪く言えば過疎ってしまったんですよね。
勿論稼働が始まってから5年も経ったゲームなので目新しさに惹かれることもないでしょうから当たり前と言えば当たり前なんですよ。
ただ僕個人としてはこのまま行くと格ゲーと同じような衰退の仕方をするんじゃないかなと思うのです。
戦場の絆とボーダーブレイク
まず何故ボーダーブレイクが盛り上がったのかを考えないことには衰退していくであろう原因を突き止められません。
その何故を知るために戦場の絆という存在を欠かすことはできないです。
戦場の絆はコクピットを模した筐体に入って実際にガンダムやザクを操縦しているかのようなリアル感のあるゲームですね。
大雑把にこのゲームのシステムはというと
- 機体や武装がコスト制で撃破されるとその分自軍ゲージから差し引かれる
- 選んだ陣営により機体や拠点が固定されてしまう
- 試合数で料金が決まっている(例→500円で2試合)
- 店内出撃が可能
- マッチングが1試合目と2試合目で変わらない
- 勝敗によって階級が変わる
こんな感じです。他にも色々ありますが割愛。
最後に関しては当たり前じゃないかと思われるかもしれませんがボダとの対比において非常に重要なのであえて書きました。
これらシステムの上で戦場の絆は成り立っていたのですが中には受け入れられない人も出てきます。
こちらは全員野良プレイヤーなのに相手は全員店内出撃でボコボコにされ2試合目も泣きっ面に蜂
技術的に未熟なプレイヤーがチームの足を引っ張り負けてしまい上手いプレイヤーが損する
このようなことがよくあり、実際今の絆でもあると思います。
そんな中彗星の如くゲームセンターに現れたボーダーブレイクはそれらの真逆を征くゲームでした。
- 機体武装のコストは一定
- 陣営は毎回ランダム
- ゲームをプレイする時間で料金が決まってる(例→1550秒で500円)
- 店内出撃は原則的に不可(できないわけではないが敵か味方かはランダム)
- 1試合毎にマッチングが変わり再戦をしない選択もできる
- 勝敗よりもポイントによってクラスが変わる
まさにアンチ絆が作ったようなアンチ絆ゲームで当時絆に疲れていたプレイヤー達はボダに飛びつきました。
500円という決して安くないプレイ料金ではありましたがアーケードゲームにおいて最高の自由度を持ったゲームで勝敗こそ建前上ありましたが自分さえ頑張れば敵味方関係なく評価されたのです。これが面白く無いわけがありません。
そして評判が評判を呼びいつの間にかゲーセンでスターになっていました。
バージョン1.5が発表された時にはそれはもう凄い盛り上がりだったのを覚えています。
じゃあなんで衰退したの?
1つ目の理由としては勝利至上主義になったことでしょう。
勿論今までのバージョンでも最高位にあたるクラスになると勝たなくてはいけない査定ではありましたがあくまでごく一部の上位プレイヤーのみが被るものだったのでそこまで問題視されていませんでした。
しかし何度もバージョンアップを重ねているうちに次第にクラスの上限がS、SS、EX、ACEと増えていきそれに応じてクラスの最低水準が引き上げられ誰もが勝たなくては生き残れない査定になってしまったのです。
- クラスの最低水準が上がる弊害
これによって何が起きてしまうかというと技術が追いつく前にクラスが上がってしまい何も出来ないまま戦場に立たされてしまうのです。余程の下手をしない限りクラスが下がることはまず無いのでランカーの方からは疎まれ初心者の方は思い通りにならずお互いに不快な感情を抱くことになってしまうのです。
その結果ランカーの方でさえもボーダーブレイクを止めてしまうパターンも多々あります。
また勝つためには技術だけでなく武装の選択が重要になってきます。
特に支援の補助武器に関してはその試合をコントロールするレベルで重要になってきます。
何を装備するかは各々の自由ですからわざわざ他人様に気を遣って無理に強い武装を積む必要はなく自分の使いたい武装を積む人も多くいるのが現状です。
そして全国対戦に参加してみれば阿鼻叫喚。そこには敗北の二文字が待っています。
先ほどボーダーブレイクの利点に自由度の高さを挙げましたがそれが仇となってしまったのです。こればかりはプレイヤーの意思の問題ですのでそう簡単に改善されるものではありません。
2つ目、これが恐らく最大の要因だと思うのですがなんと言ってもプレイ料金の高さです。
今でこそクレサが普及していますがそれでも決して安い料金ではありません。コスパも決して良い訳ではなく気軽に100円入れてできるゲームではないのです。
そのせいで新規の方にはとても取っ付きにくく、常連にとっては厳しい散財となるのです。
お金を湯水のごとく使える人にとってはさしたる問題ではありませんが世の中そんな人はほんの一握りで食費を削ってまでプレイする人も多くいます。多くのランカーの方は多分車一台分は買えるほどつぎ込んでいるのではないでしょうか。
それだけ高い料金を要求されるゲームですのでそう簡単に継続してできるゲームではないのです。
もっとも現在のアーケードゲームの殆どがそういった継続プレイを前提としたものが多くその結果ゲーセン自体が低迷してしまっているということも知っておかなければなりません。
3つ目は直接ゲームには関係ありませんがSNSの発達ですね。
情報網が発達してしまうとどういった現象が起きるか、それは晒しです。
はっきり言ってオンラインゲームにおいてはまず避けて通れない道なのですが自分の気に入らないプレイヤーがいるとそのプレイヤーを晒して揶揄するということが頻繁にあります。ボーダーブレイクも例外ではありません。
ツイッターという便利で気軽に使えるコミュニケーションツールを使えば指先一つで世界中に自分の気に入らないプレイヤーを晒すことができます。
それを見てしまった晒された本人やその関係者は不快な気持ちになってしまい挙句にはゲームをやめてしまうこともあるでしょう。
晒しが完全な悪とは言い切れないもののオンラインゲームにおける負の部分がボーダーブレイクにも現れていると思ってもらいたいです。
じゃあプレイヤーはどうするの?何すべきなの?
何もしなくていいよ
これが真理だと思います。何人のプレイヤーがいて何枚のサブカがあってどんなプレイをしているかなんて把握できませんしシステム面でも文化的側面からしても問題を抱えているわけなのでどうすることもできませんし何かをすべきでもありません。
果報は寝て待てって言いますしこればかりは運営がどうにかしてくれると信じてまだ愛想を尽かしていないならボーダーブレイクをやっていればいいと思います。
愛想尽かしちゃった人はいつかボーダーブレイクがまともになることを祈って今は他のゲームをやっておくのがベストでしょう。